この記事の著者・監修者
院長:戸梶 仁聡(とかじ ひろあき)
歯科医師になって30数年間、自分の理想とする【患者さんのための歯医者】を求め続けてここまでやってきました。
資格・所属学会
- 日本矯正歯科学会認定医
- 歯学博士
- 上智大学カウンセリング研究所認定カウンセラー
- NCC認定カウンセラー
- 日本矯正歯科学会
- 日本歯周病学会
- アメリカ歯周病学会
天然歯は光が透過するのに比べ、従来から審美的治療に使われてきたメタルボンド(陶材焼付け冠)は内部が金属であるため光が透過しません。
そのため、前歯に1~2本単独でメタルボンドを入れている場合、光があたったときに色が暗く周囲から浮いてしまう欠点がありました。さらに歯ぐきとの境目が黒くなるという問題もあります。
最近この問題を改善するため、金属の代わりにジルコニアを用いた「オールセラミッククラウン」がより自然な口元を作るために効果を上げています。
写真はジルコニアクラウンを入れた口腔内写真です。どの歯がジルコニアクラウンかあててみてください。
ジルコニアで補綴した歯は左前歯
オールセラミックによる治療は、メタルフリーであることから金属アレルギー対策の点からも注目されていますが、強度の問題からブリッジには不向きとされていました。
最近になってジルコニア(ZrO2)という非常に強い強度(900~1300Mpa)持つセラミック材が歯科においても用いられるようになってきました。
歯科で用いられるジルコニアは純粋な酸化ジルコニウムに、イットリア(Y2O3)等を加えて、結晶の構造を安定化させた「安定化ジルコニア」と呼ばれるものです。融点が2700℃と非常に高いため、スペースシャトルの断熱保護材、F1カーのブレーキ部分など、様々な用途に用いられています。
ジルコニアが強度、靭性などの機械的特性に優れる理由は、破損の原因となる亀裂が伝わるのを、結晶構造の変化によって阻止するからです。これは「応力誘起相変体強化機構」と呼ばれていて、破壊の原因となる亀裂の伝播を正方晶から単斜晶への相変態によって阻止し、亀裂先端の応力集中を緩和する特異なメカニズムだそうです。
ダイヤモンドに匹敵するほど硬いジルコニアですので、加工が大変に難しいのですが、近年発達してきたコンピューターを用いたCAD/CAM技術により、きわめて高い精度で削りだして製作することが可能になってきました。
オールセラミックによる治療は、メタルフリーであることから金属アレルギー対策の点からも注目されていますが、強度の問題からブリッジには不向きとされていました。
最近になってジルコニア(ZrO2)という非常に強い強度(900~1300Mpa)持つセラミック材が歯科においても用いられるようになってきました。
歯科で用いられるジルコニアは純粋な酸化ジルコニウムに、イットリア(Y2O3)等を加えて、結晶の構造を安定化させた「安定化ジルコニア」と呼ばれるものです。融点が2700℃と非常に高いため、スペースシャトルの断熱保護材、F1カーのブレーキ部分など、様々な用途に用いられています。
ジルコニアが強度、靭性などの機械的特性に優れる理由は、破損の原因となる亀裂が伝わるのを、結晶構造の変化によって阻止するからです。これは「応力誘起相変体強化機構」と呼ばれていて、破壊の原因となる亀裂の伝播を正方晶から単斜晶への相変態によって阻止し、亀裂先端の応力集中を緩和する特異なメカニズムだそうです。
ダイヤモンドに匹敵するほど硬いジルコニアですので、加工が大変に難しいのですが、近年発達してきたコンピューターを用いたCAD/CAM技術により、きわめて高い精度で削りだして製作することが可能になってきました。
ダイヤモンドに匹敵するほど硬いジルコニアですので、加工が大変に難しいのですが、近年発達してきたコンピューターを用いたCAD/CAM技術により、きわめて高い精度で削りだして製作することが可能になってきました。
右上中切歯から犬歯にかけてのブリッジ。形成終了時の状態。
出来上がったジルコニアのフレームを口腔内に試適したところ。
適合状態は非常に良好。
右上中切歯から犬歯にかけてのブリッジ。形成終了時の状態。
歯科医師になって30数年間、自分の理想とする【患者さんのための歯医者】を求め続けてここまでやってきました。
©とかじ歯科 All Rights Reserved.